028806 ランダム
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第24部「潜入」

24部 潜入





民家D前・道路  鈴本   07時57分
「・・・・あ、そだ・・・」
鈴本は独り言の様にそういうと石羅の死体の元に行きバッグをあさる
「ん・・・ん・・・・・・あ」
中には手榴弾が計12個入っていた。
「・・・・」
『これは・・・由美喜んでくれるかなぁ・・・』

「・・・・ふふっ」
癒されるような笑顔をする、誰に見せる訳でもなく・・・自分へ

[鈴本 持ち物・コルト・銃弾30発、ノコギリ、手榴弾×12個]

時間は少しさかのぼるーーーーー

○○中学校・職員室  飯田・伊勢・浪原・紗山・北極・梶沼・野乃   03時28分
飯田が警察のパソコンにハッキングをしようとしている
無言でパソコンの前でカタカタと音を鳴らす
そして野乃が懸命に何かの本を読んでいる
その時だった
「・・・あった!」
飯田の叫ぶ声だった
他の生徒達がパソコンの前に集まる
「ここだ・・・」
どうやらこのゲームの会場の島が何処かが分かった様だ
それは、飯田がパソコンに向かってから8時間と少し経った時だった
すると続けざまに野乃が
「もうOKです、先生」
全員が野乃の方を見る
「流石・・・すげぇな、野乃・・・」
梶沼が驚いた顔をして言う
「じゃあ・・・すぐだ!お前等、用意は出来たか」
「はい」生徒の6人がほぼ同時に言った

「先生、ヘリは?」
「ヘリは軍人達が置いて行ったらしいのが1つある、それですぐに行くぞ」
「・・・」
6人が真剣な顔でうなづく
「屋上だ」

6人が走り出す

○○中学校・屋上  飯田・伊勢・浪原・紗山・北極・梶沼・野乃   03時39分
「じゃあ・・・頼んだぞ・・・みんな」
飯田がヘリの外で風を受けながら言う
ヘリには6人が乗っていた
運転席には野乃が座っていた
どうやら先程読んでいたのはヘリの運転の知識の本だろう
「じゃあ、先生も頼んだよ!」
浪原が叫ぶ。それに飯田も黙ってうなづく

「野乃・・・」
飯田が野乃にその島までの地図を渡した
「頑張ります」
野乃は心強い眼をしていた
「・・・・ふぅーーーー・・・・・」
野乃が目を瞑って息を深く吐く
そして本に載っていた通りに運転する
ヘリの体が浮く、序々に・・・高くなった
それに飯田は大きく手を振った
野乃や他の生徒も外に向かって手を振った

「・・・・・頼んだぞ・・・」
そう言って飯田は職員室に戻って行った

上空  伊勢・浪原・紗山・北極・梶沼・野乃   03時46分
「・・・・大分離れたね・・・」
梶沼が呟く
「とりあえず、その地図の青○んとこに行くんだよ」
野乃が地図をトントンとやりながら、あくまで顔は前を向いたまま言った
「・・・・ほぉ、じゃあ援護する」
北極が抱囲磁針片手に言った

[伊勢 持ち物・銃・銃弾20発、防弾チョッキ(着用)、ヘルメット、トランシーバー、地図、抱囲磁針]
[浪原 持ち物・銃・銃弾20発、防弾チョッキ(着用)、ヘルメット、トランシーバー、地図、携帯電話]
[紗山 持ち物・銃・銃弾20発、防弾チョッキ(着用)、ヘルメット、トランシーバー、地図、携帯電話]
[北極 持ち物・銃・銃弾20発、防弾チョッキ(着用)、ヘルメット、トランシーバー、地図、抱囲磁針]
[梶沼 持ち物・銃・銃弾20発、防弾チョッキ(着用)、ヘルメット、トランシーバー、地図、携帯電話]
[野乃 持ち物・銃・銃弾20発、防弾チョッキ(着用)、ヘルメット、トランシーバー、地図、携帯電話]


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上空  伊勢・浪原・紗山・北極・梶沼・野乃  06時21分
「・・・・・よし、まずはそこに降りよう」
北極が差したのは開催島より1?程離れた小さな島だった
「そうだね」
梶沼が続けて言う
「・・・・分かった」
ヘリは急激に旋回しその島に着陸する
「・・・・」
6人がヘリから降りる、その際にヘリが上下に揺れた
「こっからは・・・・ボートだっけ?」
紗山がそう言った瞬間に
4人の携帯がほぼ同時に鳴る
それは学校からのメールだった
「・・・・写メ・・・」
飯田が、6人が近くの島に降りるのを確認したので島の監視カメラの位置を書いた紙を撮ったメールが送られて来た
「じゃあ・・・ここからか」
全員が死角を探し出した
相談の結果、男女3人ずつで二組に別れて行く事になった
「・・・・・」「・・・・・」
北極と梶沼がバッグから比較的頑丈なビニールボートの小さくしたものを出し、10分程で空気を入れた
梶沼が女3人に空気の入ったボートを渡した
「じゃぁね、また生きて・・・みんな連れて会おうね」
ボートに乗った紗山がもう1つのボートに乗った男3人に言った
「あぁ」
梶沼だけが返事をする
ボートは2つの死角に向けて進む

ーーーー今、新たな6人が島に潜入した。


A地点  北極・梶沼・野乃   06時49分
陸地にボートが乗りあがる
3人がボートから降りる
・・・・その時、北極のトランシーバーが鳴った、北極は出る
「・・・・ん?・・・・はい」
「ほ・・・きょ・・く・・・・飯・・せ・・いが・・そこは・・・カメラに・・・うつ・・・る」
途切れ途切れ聞こえる声は鈴山のものらしい
どうやらあちらはまだボートに乗っていて電波が悪い様だ
「・・・・!!」
途切れ途切れだが言いたい事はつたわったようだ
北極はすぐに辺りを見渡した、監視カメラがこちらを向いていた
「しまった!!」
携帯を持っているやつ等は職員室にいる飯田と直接繋がっているようだ
「2人共走って!!」
北極は小さい民家の裏まで走る
それに2人も付いていく

小さい声で北極が
「監視カメラに見つかったかもしれない!俺達進む方向間違えたかもしれない!!」
「なんてこった・・・」

ーーーーーー見つたかったかもしれない

デパート前  近羽   07時42分
井川の姿が見当たらなかった
・・・・・いや、井川の姿には見えなかった
「あはは・・・」
近羽が笑っていた
地面に座って携帯をいじってる
その背後には人とは呼べぬモノと呼べる井川の屍が落ちていた
「・・・・案外、楽なもんだなぁw」
近羽の何かが可笑しくなっていた
「さて、殺そう・・・もっともっと・・・もぉーっと☆」







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